外壁塗装の塗料は1液型と2液型がある

外壁塗装で使われる塗料には、水性塗料と溶剤塗料(油性塗料)がありますが、それぞれの塗料はさらに1液型と2液型に分かれます。

塗料

溶剤塗料(油性塗料)は、弱溶剤と強溶剤に分かれ、弱溶剤は塗料シンナーで希釈し、強溶剤はラッカーシンナーで希釈します。弱溶剤、強溶剤ともに1液と2液があります。

水性塗料も1液と2液に分かれますが、2液の水性塗料はあまり販売されていません。

1液、2液ともに、アクリル、ウレタン、シリコン、フッ素などのグレードがあります。シリコン塗料と言った場合でも、「1液水性シリコン塗料」や「2液弱溶剤シリコン塗料」のように違いがあります。

1液型と2液型塗料の違い

  • 1液型塗料・・・主剤(塗料液)
  • 2液型塗料・・・主剤(塗料液)+硬化剤(樹脂)

1液塗料は主剤を希釈して使い、2液塗料は主剤と硬化剤を混ぜて希釈して使います。

2液塗料は、現場で塗料を混ぜて使います。主剤と硬化剤を混ぜた塗料は、半日もすると固まってしまうため、必ず使う分量だけ混ぜるようにします。

2液塗料の主剤と硬化剤の混合比率は決められており、正しい比率になっていないと耐久性が落ちます。塗料の性能を最大限発揮するためには、混合比の誤差が5%以内にしなければなりません。

2液塗料は、手間がかかる事や保存が難しいことで嫌がる塗装業者もありますが、1液よりも耐久性が高いとされています。

以前は、2液タイプが主流でしたが、最近は塗料メーカーの努力により1液タイプでも強固な塗膜が作れるようになり、1液タイプの塗料が増えました。

1液塗料は、液体中に2つの反応する成分が混ざっているもので、2つの成分はそのままでは化学反応を起こしませんが、塗装を開始して、乾燥が始まると反応するようになっています。

1液と2液を比較

  1液タイプ 2液タイプ
耐久性 低い 高い
価格 安い 高い
取扱い 簡単 難しい

あくまで1液と2液を比較した時の話ですが、2液の方が耐久性や金額が高くなります。硬化剤は保存状態が悪いと固まってしまうため、2液の方が取り扱いが難しくなります。

外壁塗装を塗装業者に依頼する時に塗料を選びますが、オススメは2液塗料です。グレードはシリコンかフッ素で良いと思います。

DIYで塗装する場合は、1液塗料がオススメです。ホームセンターなどで売られている塗料は、基本的に1液塗料です。

外壁は1液、屋根は2液

通常、外壁塗装に使う塗料と屋根塗装に使う塗料は、同じ塗料を使います。これは、次回の塗り替え時期を同じにするためです。

ただ、実際には外壁よりも屋根の方が劣化が早く進みます。屋根の塗膜は、直射日光や雨などの影響を受けるため、どうしても外壁よりも耐久性が落ちます。

そのため、外壁と屋根の塗料を変えて、耐久年数を合わせる方法を取ることもあります。

外壁はシリコン塗料で、屋根はフッ素塗料と言ったように、塗料のグレードを変えるのも良いですが、外壁は1液シリコン塗料で、屋根は2液シリコン塗料と言った具合に、1液と2液で変えることもできます。