シーリング(コーキング)の劣化症状と打ち替え・打ち増し

職人57

シーリングとは、サイディングの繋ぎ目の目地部分を埋めるために使われている材料のことです。コーキングとも呼ばれています。

外壁塗装のサイクルが大体10~15年ですので、外壁塗装と一緒にシーリングの打ち替えを行う家が多いです。しかし、シーリングは5年ぐらいの周期で打ち替え工事を行いたい所です。

シーリングは、温度や湿度の変化に対応し、建物の動きに追従するような弾力性を持った材料ですが、永久に防水性能が機能するわけではありません。紫外線等の外的要因によってヒビ割れ等の症状が表れます。その前に打ち替えるのが理想的です。

痩せたシーリングをそのままにしておくと、劣化が進み、ヒビ割れが発生しサイディングボードとシーリングの間に隙間ができ、雨水が侵入し錆び、カビの原因になります。

 

シーリングが劣化する原因

シーリングは、痩せ、変形、軟化、変色、ヒビ割れ、剥離、破断などの劣化症状があります。劣化の原因は様々ですが、太陽光を浴びたり、雨風に晒されたり、地震の時に建物が揺れる時に力が加わるなどの原因で劣化していきます。

注意
・サイディングパネルの内側に雨水が侵入する
・雨水が侵入し建物内にカビや錆びが発生
・雨水が侵入しパネルに反りが発生
・雨水が侵入し建物が腐食する

パネルや建物に影響が出るほど劣化している場合、外壁自体の劣化もかなり進んでいるはずです。早急に外壁塗装とシーリングの打ち替えをオススメします。

 

シーリングの打替え費用

シーリングの打ち直し工事には、「打ち替え」と「打ち増し」の2種類があります。

耐久性の問題から、既存のシールを撤去して新しいシールを充填する打ち替えがオススメです。

シーリング工事はメーター単価で出されるのが一般的です。充填箇所が多いほど金額が上がります。

シーリングの費用は、業者によってかなり差があります。足場が必要な場合は足場代もプラスされますので、塗装工事と一緒にやるのがオススメです。

 

シーリングの打替えの流れ

流れ
①既存のシーリングを撤去
②マスキングテープ(養生)を貼る
③プライマーを塗る
④シーリングを充填する
どの塗装業者でもこの工程でシーリングの打ち替えを行っているはずです。
シーリング充填後は、ヘラで抑えながら仕上げ、乾燥後に養生テープを剥がせば完了です。 

サイディングボードの目地以外にも、窓・アルミサッシの周りでもシーリングが使われていますので、この部分の打ち替えも行いましょう。

 

シーリングは先打ち?後打ち?

シーリングは、塗装の先に打つか後に打つかを選ぶことができます。先打ちする業者が多いようですが、どちらもメリット・デメリットがあるため、一概にどちらが良いとは言えません。

先打ちの場合、シーリングを打った後に塗装しますので、シーリングの上に塗膜ができますが、塗膜の割れなど問題が発生することも多いです。

後打ちの場合、塗膜の割れなどはありませんが、塗膜で保護されていないため、シーリング自体の劣化の進行が早まります。

※シーリングについては、塗装業者によっても意見が分かれる所です。シーリングの大敵は紫外線なので、先打ちにして塗膜でシーリングを守る方が良いと考える業者も多いです。

 

シーリングの種類

種類 特徴
シリコン系 シリコンが主成分。耐久性、対侯性、耐熱性が良い。塗料が塗れない。水回りで使用される。
変性シリコン系 変性シリコンが主成分。弾力性が強く伸縮性に富む。塗料が塗れる。一般的に使用される。ガラス周りには使用できない。
ポリウレタン系 ポリウレタンが主成分。硬化後の弾力性が強い。紫外線に弱い。塗料が塗れる。一般的に使用される。塗料が塗れる。
アクリルウレタン系 アクリルウレタンが主成分。塗料が塗れる。
アクリル系 アクリル樹脂が主成分。安価で肉やせしやすい。ALCパネルの目地で良く使用される。