フッ素塗料の特徴・単価・耐久性
外壁塗装で使われる塗料は、「アクリル、ウレタン、シリコン、フッ素」の4つのグレードにわけることができますが、この中で最も耐久性が高いのがフッ素樹脂塗料です。
光沢感があり仕上がりが良く、防カビ・防藻性能もあるので、長期間良い状態を維持することができます。
フッ素の耐用年数は15~20年と言われています。シリコン塗料の耐用年数が10~13年ですので、環境によっては2倍の差がでることがあります。
工事単価は、使う塗料や業者にもよりますが、1平米あたり2,800~4,500円になります。シリコンの1.5~2倍の価格になります。
以前は、商業ビルなどに使われることが多かったですが、近年は価格も少し下がってきたことで、一般住宅に使われることも増えてきています。
フッ素塗料の特徴
特徴 |
・耐久性が高い |
・光沢があり汚れにくい |
・カビや藻に強い |
・価格が高い |
・塗膜が硬く弾性が弱い |
強い塗膜と高い密着性で、キズが付きにくく剥がれにくい特徴を持っていますが、弾性が弱くヒビ割れに追従しません。
フッ素塗料の種類
塗料 | 特徴 |
---|---|
ルミフロン (旭硝子) |
耐候性に優れたフッ素樹脂塗料。ビル、飛行機、橋、車などにも使用されている。塗装から25年経っても光沢保持率80%以上。 |
ファイン4Fセラミック (日本ペイント) |
高耐候性、耐汚染性に優れたフッ素セラミック変性樹脂塗料。バイオ技術によりカビや藻の発生を防ぐ。 |
クリーンマイルドフッソ (エスケー化研) |
超耐久性、超低汚染性に優れた油性フッ素樹脂塗料。幅広い下地に適用し臭いが少なく作業性にも優れている。 |
アレスアクアセラフッソ (関西ペイント) |
高耐候性、低汚染性に優れた水性フッ素塗料。マイクロカプセル技術で水性親水化に成功し、汚れが付きにくい。 |
水性サンフロン (ロックペイント) |
防藻・防カビ性に優れた水性フッ素樹脂塗料。耐候性抜群で長期間光沢が低下しない。塗膜の親水性により汚れが付きにくい。 |
ちなみに、東京スカイツリーの塗装では、フッ素塗料の中から旭硝子のルミフロンが採用されました。
屋根はフッ素、外壁はシリコンでもOK
屋根は太陽光や雨を浴びる関係で、外壁よりも早く劣化するため、外壁が大丈夫でも屋根の劣化に合わせて塗替えが必要になることがあります。
屋根と外壁を別々に塗り替えても良いですが、足場代など工事の度にかかる費用があるため、通常は同時に塗装工事を行います。屋根と外壁で同じグレードの塗料にしても良いですが、劣化の早い屋根は1グレード上げてフッ素にしても良いと思います。