粘土瓦屋根の劣化症状~コケ・藻・割れ・たわみ~

日本瓦(和瓦)、いぶし瓦、陶器瓦など色々な呼び方がありますが、原料が粘度の瓦を粘土瓦といいます。

最近は色々な形状の粘土瓦が販売されていますし、洋瓦もありますので、和風、洋風どちらの家にも使われています。

粘土瓦は耐用年数が40年以上で、基本的にはメンテナンスは不要です。ほとんど色落ちせず汚れが酷い場合は洗うか、部分的に交換します。

 

粘土瓦の劣化症状

注意
・コケ、藻
・瓦のズレや浮き
・瓦の割れ
・軒先のたわみ

コケや藻が発生しても洗って落とせば大丈夫です。他の屋根材と比べ圧倒的に耐久性が高いので、新築から50年以上何もしていないという家もあります。

しかし、粘土瓦は重く、瓦を固定している屋根面への負担が大きく、軒先や屋根面にタワミなどが発生した場合は、葺き替えリフォームが必要になります。

 

粘土瓦のリフォーム

粘土瓦は塗装の必要がありませんので、他の屋根材のように塗り替え工事は行われません。(粘土瓦用の塗料も販売されており、塗装業者によっては塗替えも行います)

粘土瓦のリフォームは葺き替え工事が一般的です。古い瓦を撤去して新しい瓦に葺き替えるか、既存の瓦を再利用する葺き直しが行われます。

葺き直しは、瓦自体の劣化がそれほど進んでない状態で、屋根面のみが劣化している時に行われる工法です。瓦代がかからないためリフォーム費用が抑えられます。

 

粘土瓦からガルバリウム鋼板への葺き替えは注意

粘土瓦の屋根からスレート瓦やガルバリウム鋼板(ガルバ)に張り替える家もありますが、ガルバにする場合は注意が必要です。

屋根材をガルバに交換したら、夏場の2階の温度が上がってしまい、エアコンを付けても全然部屋が冷えない状態になることがあります。エアコンがない部屋では、夏の昼間に部屋にいられないかもしれません。

ガルバやトタンなどの金属屋根は、熱伝導率が高く、真夏の屋根表面の温度が70度以上にもなります。

瓦屋根を金属屋根に張り替える時は、屋根に塗る塗料は遮・断熱塗料を使うのが良いと思います。古い家の場合、屋根に断熱材が入っていない場合もありますので、金属系の屋根材への張替えはやめたほうが良いかもしれません。

※ガルバには断熱材が付いており、熱が全て建物に移るわけではありません。