セメント瓦屋根の劣化症状~塗膜の膨れ・剥がれ~

セメント瓦とはセメントと川砂を重量比で1:2~1:3で混ぜたモルタルを型に入れて成形し、塗装したものです。
陶器瓦と比べて均一性に優れ、座りが良く一定した並びになります。

粘土瓦と比べ軽量で建物への負担が小さいですが、粘土瓦よりも耐久性が低く、塗替えが必要な屋根材になります。

注文住宅などで自分で屋根材を選べる場合は、塗替えが不要とされている粘土瓦やガルバリウム鋼板を選ぶのが良いと思います。どちらも色々な形やカラーがありますので、和風、洋風どちらの建物にも合います。

 

セメント瓦の劣化症状

注意
・チョーキング
・色あせ、色落ち
・カビ、コケの発生
・ズレ、割れ
・塗膜の膨れ、剥がれ

チョーキングとは、塗料の中の顔料が粉になって表面に現れる状態のことです。外壁でも起こります。

チョーキングや色あせの症状が出たぐらいでは塗替えを行わない家庭も多いですが、塗膜の膨れや剥がれの症状が出てきたら塗り替えたほうが良いでしょう。

紫外線や雨などで塗膜の劣化が進むと色褪せが起こり、そのまま放置していると塗膜が剥がれてきます。塗膜が剥がれザラザラとしたセメントの素材がむき出しになっている家もあります。

塗膜が剥がれてもすぐに雨漏りが発生するわけではありませんが、この状態で放置しているとヒビ割れが発生し雨漏りに繋がることもあります。

セメント瓦も粘土瓦と同様に塗替えが必要ないと思っている方もいますが、10~15年で塗替えが必要になります。塗膜の剥がれが見られる場合は塗替えを行いましょう。

 

塗り替えの流れ

流れ
1.高圧洗浄
2.下地調整
3.下塗り
4.中塗り
5.上塗り

塗膜の剥がれが発生している場合、旧塗膜の除去をしっかりしないと、塗り替えてもすぐに塗装が剥がれる原因になります。

セメント瓦は波を打った形状の物が多く、ローラー塗装ができないため、刷毛や吹付けでの塗装になります。