ガルバリウム鋼板を外壁材で使う場合の注意点
「ガルバリウム鋼板」はガルバリウムやガルバとも呼ばれています。
2000年頃から良く使われるようになった素材で、錆びにくく耐久性が高く、見た目がオシャレなので、若い方に人気があります。
屋根材としてよく使われており、屋根の張替え工事では、ガルバリウム鋼板が選ばれることが多いですが、外壁に使う場合には注意点が多いです。
ガルバリウム鋼鈑のメリット
金属ですがトタンのように耐久性が低くないので、リフォームを行う前の期間が伸びるため、長期間でのコストが下がります。錆びや腐食にも強いです。
ポイント |
①軽量で耐震性に強い |
②比較的安価で施工費が抑えられる |
③加工が容易でバリエーションが豊富 |
④耐久性が高くトータルコストが下がる |
⑤繋ぎ目が少なく雨漏りや水垢を軽減 |
外壁材としての断熱性能が低く、断熱性を高めるための追加工事が必要になるため、工事全体のコストは上がる可能性があります。(耐用年数が高く耐震性にも優れているため、トータルコストは下がるかもしれません)
ガルバリウム鋼鈑のデメリット
注意 |
①衝撃に弱く変形しやすい |
②熱を吸収しやすく断熱工事が必要 |
③錆びや破損などが発生する |
④施工法によっては建物内部に雨水が入る |
使われ始めた当初は素晴らしい外壁材として、利用する家も多かったです。しかし、2007年頃から、ガルバの外壁を使った家でトラブルが続出し、利用する人が減少しています。
ガルバリウム鋼板自体は錆びにくい素材ですが、ガルバリウム鋼板に含まれるアルミ成分が、セメントなどのアルカリ成分と反応し、メッキ層を溶解させます。施工方法が悪いと、早い段階で錆びが発生してしまいます。
ガルバリウム鋼板は、窓廻りなどの雨仕舞いが難しく、しっかりと防水気密層の施工をしないと、構造体に雨水が入り込みます。
なお、耐用年数が20年以上で、メーカー保証が10年付く場合が多いですが、メーカー保証は現場で加工をすると保証外になってしまいます。建物に合わせて加工するのが普通ですので、実質的にメーカー保証は受けられません。
ガルバリウムを勧めない工務店も多い
YahooやGoogleなどで、「ガルバリウム鋼板」を含むワードで検索してみるとわかりますが、ガルバリウム鋼板を批判する記事を良く見かけます。
その中には、アルミメーカーの物も含まれるため、全てを鵜呑みにはできません。工務店のサイトなどでも、「ガルバは使用しないほうが良い」という意見も見かけます。
ガルバリウム鋼板は優れた素材ですが、扱いが難しいため業者によっては、問題が発生しやすい素材です。
屋根材として使う分には良いですが、外壁材としてはオススメしません。