銅の歴史

 銅は、約10,000年前の新石器時代に偶然に自然銅のかたちで発見され、人類が発見した最初の金属といわれています。約8000年前(紀元前6000年頃)には銅は溶かして形を造る鋳造技術がメソポタミア文明で用いられ、紀元前5000年頃にはエジプトや中国に伝わり、武器や容器として使われるようになりました。紀元前2750年頃のエジプトのアプシル神殿では銅製の給水管が使われていました。紀元前2000以降は青銅器文化が広まり、青銅の武器によって大きな国家が栄えました。

 日本では紀元前300年頃、弥生時代に銅が使われるようになりました。当時は中国大陸から朝鮮半島経由で材料・製品を輸入していましたが、国内での鉄鋼石の発掘は西暦698年(文武2年)に因幡国(鳥取県)から銅鉱を朝廷に献じたという記述が「日本書紀」にあるのが最初です。西暦708年(慶雲5年)には、日本でも武蔵国秩父郡で大規模な鉱脈が発見され、その銅から貨幣(和同開珎)が造られるようになりました。西暦745年(天平17年)から26年の歳月をかけて造られた奈良の東大寺大仏といった巨大な鋳造物も造られるようになりました。

 日本の銅の産出は15世紀から増え始め、1697年(元禄10年)には銅の生産高は世界一に約6000トンに達し、長崎貿易の主力にもなりました。水車を圧延の動力に使ったり、叩いて伸ばす手打ち伸銅などが行われ、明治3年大阪造幣局で蒸気機関を使ったロール圧延が始まり、近代設備による機械化された伸銅工業が行われました。現在は日本は量的にも品質的にも世界有数の生産国となり、建設向けや電気。電子部品の材料などを世界に供給しています。

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