外壁塗装の手抜き工事の見分け方
塗装業者の中には角質な業者もあり、訪問販売で営業している業者は気をつけた方が良いと言われます。
悪質な業者は、詐欺や詐欺まがいの行為で、消費者からお金を巻き上げますが、一般的な業者でも「手抜き工事」が行われることがあります。
いかにも怪しいと感じる悪徳業者は避けられるかもしれませんが、優良業者のように見えて手抜き工事をする業者には注意しましょう。
手抜き工事の例
素人が手抜き工事を見抜くのは難しいのですが、ある程度知識をつけておけば、おかしいことに気づくはずです。変だなと思った時は、すぐに業者に声をかけましょう
1.高圧洗浄
外壁や屋根を塗装する前に、必ず洗浄が行われますが、適当に洗浄する塗装業者もあります。
今の時代、高圧洗浄を使わない業者は「いないと思いますが、一般的な2階建ての家で、数時間で終わってしまった場合、テキトーに作業している可能性があります。
2.下地処理・ケレン
下地処理とは、外壁や屋根のひび割れや欠損部分を補修することです。小さなひび割れは塗膜で埋まりますが、ひび割れが大きい場合はシーリング材で埋めたり、V字カット後にシーリング埋める作業が必要になります。
ケレンは下塗り材が壁に密着するように、油やサビ、ホコリなどを取り除く作業のことです。金属部や木部の場合は、表面をヤスリで削り塗料がつきやすくします。
下地処理やケレンがいい加減だと、塗料が壁に密着せず剥がれやひび割れの原因になります。
3.養生
塗装工事では、塗料が周りに飛び散らないようにビニールシートで養生します。車には専用の養生シートをかけ、窓は養生シートを貼ります。
養生の仕方は業者というか職人レベルの話になりますが、作業が丁寧な職人さんの養生は、シートがまっすぐにきっちり貼られていてい、とてもきれいです。
養生がいい加減だと塗り残しが出たり、縁が直線ではなくガタガタになります。
4.塗料
工事を依頼する時に塗装で使う塗料を選びますが、選んだ塗料ではない安い塗料を使う悪徳業者もあります。手抜き工事とは言えないレベルの話ですが、費用を抑えるために指定された塗料ではない塗料を使う業者がありますので注意が必要です。
悪意が無くても間違えて他の塗料を使ってしまうこともあるので、塗装が始まる前に必ず使う塗料が指定した塗料なのかを確認しましょう。
5.希釈
外壁塗装で使われる塗料は薄めて使います。水性塗料は水で薄め、油性塗料はシンナーで薄めます。
塗料には決められた希釈があり、規定の希釈率で塗料の効果を最大限発揮します。塗料は濃すぎても薄すぎてもだめなのです。
計量して混ぜるのが基本ですが、目分量で配合する職人は結構います。経験があれば目分量でもOKな場合もありますが、計量して混ぜる業者は信頼できます。
業者の中には、費用の削減と作業効率を上げるために、規定以上にうすめて使う場合があります。実際に塗料を塗ってみると分かりますが、薄い塗料の方が塗りやすいです。
薄めすぎた塗料で塗っても見た目の違いはほとんどありませんが、耐久性が落ちるため15年持つはずの塗料が7年や10年でダメになってしまうかもしれません。
6.塗装回数
外壁や屋根の塗装は、「下塗り⇨中塗り⇨上塗り」3回塗りが基本です。強固な塗膜を作るために4回塗りや5回塗りの場合もあります。
塗装回数が3回以上であれば問題ありませんが、2回以下の場合は手抜き工事の可能性があります。
基本的に中塗りと上塗りは同じ塗料を使いますが、しっかりと上塗材を2回塗っているのを確認するために、中塗りと上塗りの色を変えてくれる業者もあります。
※塗料によっては、2回目以降の塗り替えの時には、下塗りを省略して2回塗りでOKなものもあります。
7.乾燥時間
塗料はしっかり乾燥させないと強固な塗膜が作れません。人件費の節約で、工事日数を短くするために、塗料がしっかり固まる前に2回目、3回目の塗装を行う業者があります。
乾燥時間は、使っている塗料の種類や、気温、湿度などによって変わってくるため、一概に何時間で固まるちは言えませんが、不十分な乾燥では塗料の乗りが悪くなり、劣化が早まります。