屋根用の断熱塗料・遮熱塗料の種類

屋根は直射日光を浴びるため屋根表面の温度はかなり高くなります。夏場の日中に屋根に上がると、靴底が溶けたりヤケドするほど温度が上昇しますので、屋根の塗装ができないこともあります。

屋根の温度が上昇すること自体は特に問題ありませんが、屋根表面の温度が上がれば室内温度にも影響してきます。

そこで開発されたのが遮熱塗料や断熱塗料です。太陽光を高反射し表面温度の上昇を抑えたり、熱を通しにくい材質を使うことで、熱伝導率を抑えます。

遮熱・断熱塗料を使うことで、エアコン代の節約で家計が助かるのはもちろんですが、ヒートアイランド対策CO2の削減に役立ちますので、人と環境に優しい塗料と言えます。

遮熱・断熱塗料は、日本ペイントのサーモアイ、エスケー化研のクールタイト、日進産業のガイナなどが有名です。

遮熱塗料と断熱塗料の効果

遮熱・断熱塗料

  遮熱塗料 断熱塗料
反射効果
熱伝導抑制効果 ×

遮熱塗料が反射効果、断熱塗料が熱伝導抑制効果が期待できます。断熱塗料は多少の反射効果も期待できます。

中塗り材として断熱塗料を使用し、上塗り材として遮熱塗料を使うことで、遮熱と断熱効果がある遮熱断熱工法が実現出来ます。

遮熱塗料・断熱塗料の種類

遮熱塗料や断熱塗料は各塗料メーカーが開発しており、最近は種類も増えてきています。夏場の遮熱効果はもちろんですが、冬場の断熱効果も省エネに大切です。

商品名 会社名 特徴
ガイナ 日進産業 球体セラミックが太陽光の赤外線を反射。周辺温度に適応し熱の移動を抑え断熱効果もある。
サーモアイ 日本ペイント 太陽光を多く反射し屋根の温度上昇を抑える。日射反射率は80%以上。
クールタイト エスケー化研 太陽光の近赤外領域を反射し温度上昇を抑える。低汚染性が高く汚れが付着し遮熱効果を下げるのと防ぐ。
ミラクール ミラクール 高い耐久性で環境にやさしい塗料。高い遮熱効果により室内温度の上昇を低減。
水性屋根用
遮熱塗料
アサヒペン 特殊顔料により太陽光の赤外線を反射。熱による塗膜の劣化を防ぐ。
ネオコート エコロテック 太陽光を反射せず、太陽直射熱に反応し熱を吸収し消耗する熱交換塗料。
クールサーム 大高商会 NASAのスペースシャトルで使用されている特殊セラミックを元にした遮熱・断熱塗料。

遮熱塗料・断熱塗料の価格

屋根に使われる塗料は、アクリル、ウレタン、シリコン、フッ素などがあり、コストパフォーマンスが高いシリコン塗料が良く使われています。

フッ素塗料は耐久年数が高くオススメですが価格が高くなります。遮熱・断熱塗料は一般的なフッ素塗料よりもさらに値段が高くなります。 シリコン塗料と比べると1.5~2倍の価格になります。

ただ、遮断熱塗料を使うことで、夏場と冬場のエアコン代が節約できますので、20年の長いスパンで考えられば十分元は取れるはずです。