トタン屋根の特徴と塗り替え・リフォーム方法

最近はあまり使われることが無くなっていますが、古い建物の屋根で見られるのが「トタン屋根」です。トタンとは、亜鉛めっき鋼板のことで、軽量で安価なので昔はよく使われていました。

今は、金属屋根と言えばガルバリウム鋼板が主流で、トタンは工場や倉庫、犬小屋などで使われるぐらいで、新築の戸建住宅ではほとんど見られなくなっています。

トタンの耐用年数は10~15年で、新築から10年もすると錆びてきます。ガルバリウム鋼板は耐用年数が20~30年と長く塗装サイクルも長いので、やはり金属系の屋根が良いのであれば、ガルバリウムがお勧めです。

 

トタン屋根の特徴

・材料が安く施工が容易で施工費が安価
・軽量で建物への負担が小さい
・縦葺き(瓦棒葺き)と横葺きがある
・サビや腐食しやすく耐久性が低い
・雨音がうるさい

トタン屋根は安価で施工費が抑えられるため、工事費用が少なくて済みますが、耐久性が低くリフォーム代を考えるとトータルコストは高くなります。

これから新築の家を建てる時に、屋根材でトタンが使われることはまずないと思いますが、注文住宅で自分で屋根材を選ぶ時に、値段の安さでトタンを選ぶのは要注意です。(工務店などにトタンを勧められることはないと思います)

トタンは熱を通しやすいため、夏場の屋根表面温度は70度以上になることもあります。そのぶん室内へ伝わる温度も上がるため、建物の断熱がしっかりできていないとエアコン代がかさむデメリットもあります。

 

トタン屋根のリフォーム

トタン屋根のリフォームは、塗り替えと葺き替えがあります。トタンは太陽光や雨に弱く、5年おきに塗り替えるのが良いとされています。

 

塗り替え

ケレン

トタンの塗装工事の工程は、スレートやガルバリウムなどと基本的に同じです。

1.高圧洗浄
2.下地処理(ケレン)
3.下塗り
4.中塗り
5.上塗り

トタンなどの金属の塗替えの場合、下地と塗料を密着させるために、ケレンと呼ばれる研磨作業が必要になります。

サビや旧塗膜を落としキレイにするのはもちろんですが、小さなキズを付けることでトタンと塗料が密着して強い塗膜ができます。

トタンはメンテナンス費用がかかる上に、塗り替え費用も安くありませんので、やはり可能であれば葺き替えてしまうのが良いと思います。