外壁塗装の塗料の選び方:グレードとコストで選ぶ

外壁塗装を依頼する時に、使う塗料によって見積金額が変わってきます。塗料選びはプロでも難しいと言われていますので、基本的には業者から勧められた塗料の中から選ぶのが良いと思います。

訪問販売業者などで耐久性に優れたオリジナル塗料を勧めてくることがありますが、これはやめた方が良いでしょう。一般的に売られていない塗料を使うのはリスクが高いです。

良くわからない人は、有名な塗料メーカーのシリコン塗料かフッ素塗料を選んでおけば間違いありません。

 

塗料を選ぶ時のポイント

ポイント
①塗替えのサイクルを考える
②予算にあった塗料を選ぶ
③自分の家の外壁材、屋根材に適した塗料を選ぶ
④特殊な機能を持った塗料が必要か考える

一度塗り替えをしたらそれで永久的に塗装工事が不要になるわけではありません。使う塗料によって次回の塗り替え時期が変わってきますが、10~20年おきにリフォームが必要です。

安い塗料を使うことで、工事1回の費用は抑えることができますが、次回の工事までの間隔が狭くなり工事回数が増えますので、トータルの金額では高くなることもあります。(40年、50年のトータルコストで塗料を選ぶ)

 

塗料の耐久性

お住いの地域の気候や太陽光の当たり方などによっても変わりますが、塗料ごとの耐久年数はこのようになっています。

昔は安価なアクリルやウレタンが使われることが多かったですが、今はシリコンが主流になっていて、フッ素を使う家庭も増えています。

シリコンの耐久年数は10~13年、フッ素の耐久年数は15~20年です。早い家で10年や15年おきに塗替えが必要になるということですね。

通常は、外壁で使う塗料と屋根で使う塗料を統一し、次回の塗替えが同じ時期になるようにしますが、直射日光や雨を浴びる関係で屋根の方が劣化が早いので、屋根の方が耐久性が高い塗料を使っても良いでしょう。

 

水性か油性か

塗料には「水性」と「油性」があります。水性塗料は作業性に優れ、油性は耐久性に優れています。

昔の水性塗料は、耐久性が低かったため油性が主流でしたが、塗料メーカーの技術向上により、水性塗料が油性塗料と遜色が無い耐久性になっています。

最近は水性塗料が使われることが多くなっていますが、寒い地域では油性が使われる事も多く、屋根や付帯部分も油性が使われることが多いです。

水性は水で希釈しますので臭いが少なく、人と環境に優しい塗料と言えますが、油性塗料も臭いが少ない塗料用シンナーで希釈しますので、それほど臭いは気にならないはずです。

 

1液か2液か

塗料には1液型と2液型があります。

1液型は塗料液のみで、2液型は塗料液に硬化剤(樹脂)を混ぜて使うものです。

2液型は混合作業が手間になり、4~8時間で固まってしまうため使う分量だけ混ぜていきます。

硬化剤は化学反応しやすいため、酸素や水分と反応したり、高温や紫外線が当たる場所に置いておくと使えなくなってしまう可能性があります。

保管が難しく硬化不良のリスクもあるため、1液型を好む塗装業者も多いです。ただこれは、業者の都合なので、1液型、2液型のどちらを選んでも構いません。

一般的に、1液型よりも2液型の方が耐久性が高く価格も高くなります。

  • シリコン1液型
  • シリコン2液型
  • フッ素2液型

一般的にはこの3つの種類から選ぶことになると思います。この中では、水性シリコン1液型が価格も安く塗りやすいです。塗りやすさは依頼する側には関係がないことですが、職人さんの腕が影響しづらい塗料と言えます。

耐久性や価格を考えて油性シリコン2液型を選択する人が多いようですが、依頼した業者から説明を受けて自分が良いと思ったものを選ぶようにしましょう。

 

塗料の特殊な機能

一般的な塗料でも、耐候性に優れたもの、耐汚染性に優れたものなどがありますが、セルフクリーニング機能がある光触媒塗料や、遮熱性・断熱性がある遮・断熱塗料も販売されています。

ポイント

光触媒塗料は、光触媒作用により外壁表面に付いた汚れを分解し、雨で洗い流します。汚れが付きにくい上に、雨水が汚れを落としてくれるので、長期間美観を保つことができます。

遮熱塗料・断熱塗料は、太陽光を高反射したり、家の中の熱を外に放出しづらい塗料です。夏場は涼しく冬場は暖かくする効果があり、エアコン代が節約できる省エネ塗料です。

光触媒塗料や遮熱塗料・断熱塗料は、一般的な塗料よりも高価ですので、必要性を感じた人が使うのが良いと思います。良くわからずに業者に勧められるがままに使うのはやめましょう。