塗料の機能:光触媒・低VOC・防カビ・防藻・抗菌

昔は外壁塗装で強溶剤塗料が使われる事が多く、塗装工事は臭いや汚れがつきものでしたが、水性塗料や弱溶剤塗料が使われるようになり、環境と人に優しくなっています。

アクリル ⇒ ウレタン ⇒ シリコン ⇒ フッ素と耐久性の高い塗料が開発されて来ましたが、最近は色々な機能を持った塗料も販売されるようになっています。

塗料を選ぶ時には、価格だけではなく耐久性や、その塗料が持っている機能に注目したいですね。

塗料の機能

機能 効果
光触媒 チリやホコリなどが付着しにくく、付いた汚れを分解し雨水と一緒に洗い流す。セルフクリーニング
低VOC VOC(揮発性有機化合物)の含有量が低く人の健康に優しい
低臭 臭いが少なく人と環境に優しい
低汚染・防汚 塗膜が汚染しにくく、長期間美観を保つ
防カビ・防藻・抗菌 カビや藻、菌が発生しにくい。メンテナンスが楽
結露防止 室内の結露を防ぎ室内温度を調節することでカビやダニの繁殖を抑える
断熱・遮熱 太陽光を遮熱したり、家の中の熱を外に逃さない
耐火 火に強く外壁や屋根を火事から守る

光触媒塗料や遮熱・断熱塗料は価格が高いので、一般住宅ではあまり使われていませんが、予算に余裕がある人は候補の一つになります。

遮熱塗料を使うことで、屋根や外壁の表面温度や室内温度の上昇を抑え、エアコンの消費電力を抑えます。工事代金が高くなっても、電気代の節約になります。

防カビ・防藻・抗菌効果がある塗料を使うことで、メンテナンスが楽になります。日当たりや気候、周辺の環境などによっては、新築から1年で壁に藻が生えてくることもあります。

塗料のグレードと耐久性

塗料 耐久性 特徴
第一世代 アクリル 6~7年 安価。最近は使われない。
第ニ世代 ウレタン 8~10年 比較的安価。最近はあまり使われない。
第三世代 シリコン 10~13年 最も良く使われる。紫外線に強くそれなりに耐久性が高い。セラミック配合の塗料もある。
第四世代 フッ素 15~20年 高価。耐久性に優れ汚れにも強い。
遮・断熱 15~20年 高価。遮熱・断熱効果がある塗料。電気代の節約になる。
光触媒 15~20年 高価。光触媒によりカビや汚れを分解する。 洗浄作用がある塗料。

外壁塗装や屋根塗装で使われる塗料は、「アクリル」「ウレタン」「シリコン」「フッ素」の4つに分類されます。ウレタンはアクリルウレタン、シリコンはアクリルシリコンと呼ばれることもあります。

アクリルやウレタンは価格が安いですが耐久性が低いのであまり使われていません。頻繁に塗替えが必要になるためトータルコストで考えると高くなります。

シリコンは耐久性とコストのバランスが優れた塗料で最も良く使用されているグレードです。塗料選びで迷ったらシリコンを選んでおけば間違いありません。

フッ素は耐久性が高く15~20年は持ちますが、価格が高いので予算に余裕が無いと使うのが難しいかもしれません。